2008-03-16 輪ん中の画家● 詞 二重丸の中に隠れていたアメディオ 大きな赤い傘を差して 激しさを増した夕立に 春物のコートはびしょ濡れにされた 緑色の帽子だけが無事で アメディオは不機嫌 絵を描きに行こう けれど丘の上ぬかるんじまって 登ることも出来ないのさ ひとつ輪を飛び越えたアメディオ 小さなぼんぼりで照らして 勢いを増した春風に 金色の太陽は思わず目を細めた 自分の光で水面が キラキラなびいたから その様を描きに行こう けれど丘の上ぬかるんじまって アメディオ先に進めないのさ 靴は沈む 泥の中に 胸は弾む 霧の端に 陽は沈む 陰の中に 声は弾む 光の端に