好敵●

久しぶりに公演としてのお芝居を観てきました。あー、演劇!って感じ。
東京に来て初めて観た劇が彼らの演劇で、初めて観た大学演劇でした。大学演劇は情熱的だなーっていうのが最初の印象。みんな演劇が本当に大好きだって伝わってくるのです。高校演劇よりもしっかりした芯が通っているのに、どこか青臭い、熱い演劇。今回のお芝居、本谷有希子の『遭難、』でもそれを感じることが出来ました。
手探りの人間関係を固持する主人公のぎこちなさや歪んだ(それでもリアルな)心に、脚本の中にある人と人の繋がりは希薄故に逆説的に強い結びつきを持つ、といったテーマを感じました。疑心暗鬼、窮地に陥った人間不信、他人に理解されない孤独、他人を理解出来ない懐疑心、被害者意識、自分だけは特別でありたい利己的思考…そんな歪んだ"自分大好き"に翻弄される人々。これが直球の人間ドラマじゃないかと思いました。
きれいごとで済ませられるのは、自分が部外者である間。当事者になった瞬間に、ドロドロの世界にはまっていく。
話は現実的になるけれど、水とか火とか思いっきり使ってたなぁ。それと舞台が壊れるんじゃないかと思うくらい体当たりな芝居で、色んな意味でハラハラしました。やっぱり、観客に心配させる劇はやっちゃいけないですね。
いろいろ考えさせられました。おお、頑張らなきゃっても感じたし。舞台を見ると刺激になります。
あー、楽しみで、不安!舞台は様々な可能性を解き放った場所なんだ。うん、どうなってもいいや。よし、がんばろ!!!