新幹線で想う●

幾つものトンネルを抜けた
幾つもの切り崩された山を見た
途中で、遠くに連なる山々と、びっしりと詰め込まれ、押しつぶされたように画一的な高さでならぶ住宅街が見えた
まだ東北を出ていなかった
不自然なことを私達は平気で重ねていく
私達は正しいことをしているのだろうか
何も決めないまま
何も確定したことがないまま
前進を続ける
これが正しいのだろうか



みんなどこへ行くのだろうか