カナリア●




忘れていたけどあの時だった
君は今日と同じように
強面で立ってた
そんな君が誰かと打ち解ける姿も
見ないままただ日々過ぎていった

ある日君がふとした瞬間に笑ってた
「何かあった」そんなんじゃなくて
君は「今を楽しんでる」ってすぐにわかった
僕にはない気持ちが君にはあった



その理由を知りたい、ただ君と話したい
何も知らなくて、それだけが欲しくて
君がすごい人だなんて知ったのは
君の利き手を知るよりも遅かった

君は誰よりも頑張ってる人だった
ただちょっと周りに疎い人だった
嬉しいことを嬉しいと人にそのまま伝えることが苦手で
悲しいことも苦しいことも
全部自分で抱えて苦しそうで



可愛いと思うそのたびになぜか
あの日のイメージが心からは消えてった
孤独な君が堪らなく愛しくて
矛盾した想いを君にぶつけた

戸惑う様子も見せずに君はただ
僕の馬鹿に付き合ってくれてたのに
次に何が起こるのかなんて
予想する間でもなくなってしまった
君のパターンも僕の思考回路も
固定されいつしか飽きてしまったんだろう



あの日のイメージ思い出して涙
忘れていたけど君はまだ自分に隠しているんだ
悲しいことも苦しいことも
全部僕にくれていいのに
ねぇ「今を楽しんでる」君ならわかるだろ、僕は本当に
君のこと知りたいんだ