時空の旅人●

男鹿和雄展に行ってきました。
ジブリを筆頭に様々なアニメの背景画を描いた方の原画展なのですが、思いのほか素晴らしかったです。
ものを見る目がひとより何倍も優れていて、その表現力も溢れてる人なんだと感じました。
デッサン力、色彩感覚、陰影の感覚、質感の表現…どれをとっても素晴らしくて、作品は写真のようで。これが水彩で描かれているなんて信じられません。
実際、客層は美術系を学んでる学生さんが多い気がしました。鉛筆のラフのあたりの人だかりが動かないんですよ。しばらく待ったあとにその展示スペースを見るとその人たちの気持ちが痛いほどわかりますがね。どうにかして技を盗もうと思っちゃいますもん。フリーハンドっぽく見せて、この計算つくされた構図は何?って思います。
どんなに小さな作品でも世界が広がっていて、圧倒的な存在感を見せつけられる。
アニメという文化が他のどのメディアとも違った多彩な表現力に溢れたものだということを改めて感じました。学びの多い日でした。
今月30日まで東京現代美術館にて開催中です。ちなみに今日は連休最終日ということもあり、入場まで140分待ちでした。それだけ待つ甲斐のある作品の数々でしたよ。
アニメ観たくなり、絵を描きたくなり、田舎に旅行したくなり、写真を撮りたくなるような、そんな原画展でした。