じゅ~ねんまえ●

10年前は何をしていましたか?
10年前に考えていたことと、いま考えていることは同じですか?
10年前に思い描いていた未来は、いまあなたの目の前にありますか?

私の10年前は、10年後の自分を想像するほど想像力は豊かでなく、人生の経験も乏しい小学3年生でした。
いまが全ての、小学3年生でした
毎日友達とゲームの話で盛り上がって、休みの日にはみんなで自転車でどこまでも行って、家では何時間も漫画を描いて、時々聴こえるヒステリックブルーの曲に心を震わされて、友達と折りが合わないとどこまでも悩んで。
そんな小学3年生でした。
あの頃の自分が一番好きでした。
悪いことも良いことも、すべてをそのまま受け入れて、誰とも分け隔てなく接することが出来たあの頃。
何もかもが生き生きとしていた、若葉の頃です。
将来の夢は、気象予報士でした。
仲が良かった友達2人がニュースキャスター・レポーターで、新しい楽しいニュース番組を作るぞ、なんて話していました。
毎日空をよく見ていました。風の観察、雲の観察、空の観察。
天気記号や用語を、小学校の図書館で調べてノートにしていました。
これで自分は天気予報士に近づいたんだと本気で思っていました。
中学生になってから、それらの全てを理科の授業で習った時はショックでした。
自分が専門的だと思っていた知識は、大人ならば、義務教育を受けた人ならば、誰もが持っている常識だったのか。
それからしばらく夢が遠のいて、中学では絵や小説に没頭する日々が続きました。
あの頃もある意味、キラキラした日々でした。

さて。

10年前は何をしていましたか?
10年前に立ち止まった場所を、いまも思い出せますか?