雨(やど)りリス●


木曜日の朝
傘をさして家を出る
散ってしまった花びらが
水溜まりに浮かんでいる
心は空より不透明
でも水のにおいは心地いいな
まわりの緑が映えている
これも天気のおかげ
少しだけ快方、笑い声。
僕もまた聞けるかな
虹のような君の歌を

再び空気は湿る
嫌いじゃない季節だけど
どうしても馴染めない人の
言葉に怯えるように
深まる心の不透明
いっそこれが夢ならばいいな
なんて馬鹿なことを思う
愚痴も言ってみたり
少しだけ開放、苦笑い。
僕は届くのかな
澄んだ君の心に

水溜まりに浮かぶ
歪んだ僕の笑顔が
花びらに消されて
傘をうとわしく思って雨も頬に伝うのを
これは涙じゃない
涙じゃないと自分に言いきかせた

愚痴も言ってみたり
少しだけ開放、苦笑い。
僕は届くのかな
曇のないその笑顔
また聴けるといいな
虹のような君の歌を